一昔前の日本においては、和式トイレが使われていましたが、
現在では、西洋文化の普及により、洋式トイレが使われるようになりました。
和式トイレの場合には、一日に何度も、しゃがんだポーズで用をたすことになります。
近年、小さい頃から洋式トイレしか使用したことのない子供たちが増え、
しゃがむ姿勢(ポーズ)ができない方が増えています。
もちろん、しゃがむことができなくても日常生活に悪影響を
及ぼすことはなく、大きな問題はないように思います。
しかし、しゃがんだポーズができないということは、
しゃがんだ姿勢で身体を支える筋力がないだけのことです。
これは、下半身の筋肉が低下していることを意味しています。
このように、和式トイレは、知らないちに、毎日、
私たちの足腰の筋肉を鍛えていたことになるのです。
実は、このしゃがんだポーズができないことが難産の原因にもなっています。
女性が、自然に分娩できるようになるには、股間接の十分な可動域と、
赤ちゃんを身体の外に押し出すための骨盤底筋群の筋力がどうしても必要になります。
和式トイレでしゃがんだポーズが、毎日、股間接の可動域を柔軟にし、
骨盤底筋群の筋肉を鍛える役割を果たしていたのです。
又、骨盤底筋群の筋力の低下は、頻尿や尿漏れの原因にもなります。
しゃがむポーズをとることが少なくなった現代においては、
意図して股間接を柔軟にし、骨盤底筋群の筋力を鍛える必要があります。
尚、骨盤底筋を鍛える運動として骨盤底筋体操があります。
この体操は、一人でできる体操なので、日々の生活の中で
取り入れられることをお勧めしています。