うつ病、自律神経失調症などの精神疾患を治療できる専門医として、
「精神科」「精神神経科」「心療内科」のある医療機関(病院)があります。
また、脳外科や神経内科でも、自律神経失調症の治療を受けることができます。
ところで、「精神科」「心療内科」「神経内科」・・・
これらの違いは、おわかりですか?
それぞれの医療機関の特徴をまとめると、次の表になります。
医療施設 | 主な治療内容 |
---|---|
精神科、 精神神経科 |
・うつ病、自律神経失調症などの精神疾患全般の治療の専門科。 ・精神科、精神神経科の違いは、病院によって呼び名が違うだけで、基本的には同じものとして扱われる。 |
心療内科 | ・心と身体の健康は一体であるという考えから、近年生まれた心身医学の専門医。 ・精神的な悩みが原因となって、身体の不調を引き起こしている患者を対象。身体の治療はもちろん、心因的な治療にも重点をおいている。 |
脳外科 | ・脳の外傷、脳内の血管障害、脳腫瘍などの外科治療が専門 ・うつ病や自律神経失調症の基本的な治療は可能 |
神経内科 | ・脳や脊髄の中枢神経、末梢神経を対象。脳梗塞、脳梗塞などの脳血管障害、パーキンソン病などの病気を治療。 ・うつ病や自律神経失調症の基本的な治療は可能。 |
先生にもよりますが、脳外科や神経内科でも、自律神経失調症の治療は基本的に可能です。
ただ、上表のとおり、「精神科、精神神経科」「心療内科」は精神疾患の専門で、
ストレスに絡む全ての病気を守備範囲にしています。
自律神経失調症の治療は、「精神科、精神神経科」「心療内科」で行うのが一般的です。
「精神科、精神神経科」「心療内科」では、薬剤での治療のみならず、悩みの解決、ストレス
対策などの心理療法や生活指導も合わせて行っております。
病院には、総合病院、大学病院などのような大病院から、
精神科専門病院、小さなところは個人開業医、診療所まであります。
大きいからといって、良い病院といわけでもありません。
又、小さな開業医にも良い先生は沢山います。
一番大切なことは、もちろん先生の腕ですが、それ以外に本人との相性が重要です。
ここでは、一般的に言われている各治療施設のメリット・デメリットについてまとめてみました。
治療施設 | メリット | デメリット |
---|---|---|
総合病院・ 大学病院など の大病院 |
・最新の医療設備が整っている ・専門医が多い ・他の科との連携治療が可能 ・都市にあることが多く、交通の便がよい |
・患者が多く、待ち時間が長い ・診察時間が短い ・担当の先生がよく変わる ・地方に住んでいる人には通院が不便 |
精神科 専門病院 |
・精神疾患に関する医療施設、スタッフが豊富に揃っている ・社会復帰のためのケアプログラムがあることが多い ・都市部だけでなく、地方に病院があることもある |
・大病院のように、他の科との連携治療ができない ・最新設備については大病院に劣る |
個人開業医 (例) ○○クリニック ○○医院 |
・緊密な一対一のメンタルケアができる ・地元にあるので、交通の便がよい ・夕方・週末にも診察できる ・柔軟性のある対応が可能 |
・入院施設がない ・設備に乏しい ・個人医であるので、先生が一人 |
自分の症状や環境に合った医療施設を選びましょう。