免疫力が高いと病気になりにくいということは、もうご存じかと思います。
免疫力は、年齢を重ねる毎に低下していきますが、
免疫力のピークを迎える年齢をご存じない方も多いと思います。
身体の疲れがひどく残るように感じる年代は、
30代後半から40代にかけてが、最も多いと言われております。
そのため、免疫力のピークは、30代後半から40代と思われる方も多いでしょうが、
実は、免疫力のピークは40才前後とは異なります。
幼児とお年寄りは、免疫力が弱いということは、ご存じかと思いますが、
免疫力のピークは、多くの人が想像しているよりもずっと若い年代、
つまり、15才前後に訪れるのです。
免疫力の役割を主に担う身体の構成要素は、白血球です。
白血球は、「顆粒級」「単球」「リンパ球」で構成されていますが、
この中で病気の感染防止として大きな働きを持っている細胞がリンパ球になります。
このリンパ球の一つに「T細胞」と呼ばれる免疫細胞があります。
このT細胞を作っているのが、「胸腺」と呼ばれる臓器になりますが、
この胸腺の成長が止まる年齢が15才になります。
15才を過ぎると胸腺の機能は徐々に低下していきます。
そして、40才前後を迎える頃に胸腺の脂肪化が始まるのです。
40才前後に、身体が疲れやすくなるのは、胸腺の脂肪化が始まるためであり、
免疫力のピークが過ぎたからではないのです。
そして、60代後半になると、胸腺が完全に脂肪化し、
T細胞の機能が失われることになります。
お年寄りの方々が病気や癌になりやすくなるという理由に、
このT細胞の働きが完全になくなることと深い関係があります。
また、生まれつき病気がちの方は、免疫力が弱く、
T細胞、つまり胸腺の発育不全の可能性があります。
免疫力の低下自体を完全に防止することはできないですが、
基礎体温を高めることで、免疫力の低下を抑制することは可能です。
健康体であれば、基礎体温は平均36.5℃です。
この基礎体温の状態は、免疫力が高いため、新陳代謝も活発に行われるようになります。
そのため、病気になりにくい体質となるのです。