睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」をご存じですか?
メラトニンは、不妊対策というよりも、本来は時差ぼけを防止する薬の一部として使われています。
実は、このメラトニンが、不妊体質を克服する要素として注目され始めているのです。
ある研究によれば、不妊症に悩む女性たちにメラトニン効果を試した実験を行った結果、
妊娠する確率が高まったと発表され、注目を浴びました。
医学的にはまだ十分な証明はされていないのですが、
メラトニンには卵子、あるいは精子の質を高める効果がありそうだということが解明されたのです。
また、メラトニンは、日がのぼると減少し、日没になると増えることが明らかになっております。
つまり、メラトニンの発生量は、明るさと何らかの関係があります。
メラトニンの分泌が活性化するほど、睡眠の質が高まり、
その結果、卵子の質を高め、不妊体質を改善できるということになるのです。
ただ、メラトニンはいつでも都合良く分泌されるものでは
ありません。先ほど説明したように暗くなったときに、分泌が活性化します。
そして、人間の身体機能において、メラトニンの分泌が最も生じやすい時間帯は、
夜の10時から深夜の間と言われています。
従って、なるべく夜の10時に眠り、かつ部屋をなるべく暗くして眠ることにより、
メラトニンの分泌を活性化することができるようになります。
日本ではメラトニンを含んだサプリは薬事法で認められていないので販売されておりませんが、
海外ではすでに販売されております。
最近では、不妊治療にメラトニンの服用を勧めているお医者さんもおりますので、
メラトニンサプリに興味をもつ方も増えています。
しかし、メラトニンを過剰に摂取すると、月経不順の恐れがあるとも言われています。
詳しい原理は解明されていないですが、もし、メラトニンサプリを
海外から取り入れて服用するときは、医師と十分に相談することをお勧めしています。
いずれにしても、いきなりサプリや薬に頼りすぎるのではなく、
生活習慣を変えることが大事です。
現代人の多くは、仕事や家事の忙しさから、
夜は遅くまで起きているケースがとても増えています。
夜の睡眠の質を高めることでメラトニンの分泌を自然に促していくことが望ましいと思います。