人間が行う呼吸には、「腹式呼吸」と「胸式呼吸」があります。
胸式呼吸とは、私たちが日常、無意識のうちに行っている呼吸を言い、
腹式呼吸とは、お腹の奥に酸素を取り組み、
鼻から深くゆっくりと酸素を取り入れる呼吸を言います。
胸式呼吸と複式呼吸には、大きく異なる部分があります。
胸式呼吸は、仕事を忙しく行っているときや、家事や育児、
激しい運動を行っているときなどに働く呼吸のことを言います。
胸式呼吸は、二つの自律神経のうち、
交感神経を優位に働かせることから、「活動神経」とも言われております。
これに対し、腹式呼吸は、リラックス神経と言われる
副交感神経を優位に働かせる効果があります。
日常、忙しく働いているとき、胸式呼吸を行っていることは、
先ほど説明したとおりですが、
ストレスを感じている時にも、交感神経が活発に働いている状態にあります。
そのため、一日の間で、副交感神経が働く時間が相対的に短くなり、
その影響により自律神経のバランスを崩し、身体に様々な異常を生じるようになります。
このような背景から、意識して副交感神経の働きを
優位にさせるよう、心がける必要があります。
又、別の言葉で表現すれば、胸式呼吸は「口呼吸」、
腹式呼吸は「鼻呼吸」と言われています。
口呼吸は、空気中の細菌が口内に付着し、
細菌を除去しようとして、交感神経が働きやすくなります。
これに対し、鼻呼吸を行うことで、
細菌が口内に付着するのを防止するとともに、
副交感神経をより優位に働かせる効果があるのです。
又、腹式呼吸により、体内に新鮮な酸素を豊富に
取り入れられるようになります。
新鮮な酸素が取り入れられると、血液中に
溜まった疲労物質が排出されやすくなり、
デトックス効果を高めると同時に、免疫力の向上にも繋がります。
腹式呼吸は、静かにしていると時に行うことも出来ますが、
ストレッチや運動の中に取り入れることで、より効果を高めることが出来ます。
健康生活を維持する上でも、忙しい日常生活の中で、
腹式呼吸を実践されることをお勧めしています。