動悸やめまい、頭痛が治らない、気分も憂鬱・・・。
このような辛い症状で病院に通ったけど検査結果は「異常なし」。
ひょっとしたらと思い心療内科で診察したら自律神経失調症だった・・・
このような経験をされた方は本サイトを訪れた方の中にも
きっといらっしゃることと思います。
この辛い症状を治すには専門医による治療が必要ですが、
発病の原因を知らないと完治が遅れるだけでなく、
治ったのちにも再発する恐れさえあります。
自律神経が乱れる原因は様々ですが、おおまかに紹介すると
次の要因があげられます。
【自律神経が乱れる主な原因】
■ 悪い生活習慣
睡眠時間や食生活が不規則、運動不足
■過剰なストレス
職場や近所、家庭内の人間関係のストレス、仕事や家事の負担
■性格要因
几帳面すぎる、完璧主義、苦労性、悲観的、過度な緊張体質
■環境の変化
引っ越し、転勤、結婚、離婚など
■体内ホルモンの影響
生理不順などのホルモンの乱れ
上記の一つだけ当てはまる方もいれば、複数、当てはまる方も
いるかと思います。
いくら優秀な専門医で治療を行っても、これらの真の原因を
改善しない限り、通院を終えても再発する恐れは高いと言えます。
例をあげれば、夜更し習慣や栄養バランスの乱れが
原因だった場合、専門医の治療を受けるだけでなく、
これらの悪い生活習慣をご自分で整えていく必要があります。
ただ、悪い生活習慣や性格要因はそうそう治るものではないのも
現実です。
そこで、治療院の中でもカウンセリングを行い、無理なく最善の
アドバイスをしていただける先生も増え始めています。
具体的には「生活習慣のどこを治せばよいか」「ストレスに強くなる
運動や食品」などをアドバイスしてくれたり、対人関係のストレスの
影響が強い場合には心理カウンセラーと同じようなことを行う先生もおります。
しかし、一度自律神経が乱れてしまうと、治すことは難しく、
放置するとさらに悪化してしまいます。
さらに、西洋医療では、自律神経を整える治療法は
まだ十分に確立できていません。
自律神経は、副交感神経と交感神経の二つがあります。
副交感神経はリラックスしているときに働き、交感神経は活発な
活動をしているときに働きます。
自律神経失調症とは、この二つの自律神経のバランスが崩れている
状態をいいます。
■交感神経が過剰になると精神不安
例:常に心身が緊張状態となり、強いストレス、精神不安、
不眠を日常的に生じます。
■副交感神経が過剰になるとパワーダウン
だるさや眠気、やる気が起きない、倦怠感を日常的に生じます。
交感神経と副交感神経は、アクセルとブレーキのような役割と
思って頂いてもよいです。
車はアクセルを踏まないと動きません。
しかし、ブレーキがないと危険な状態になります。
西洋医療では交感神経、副交感神経のどちらが過敏であっても
同じ薬の投与による一律的な治療を行います。
これに対し、鍼灸治療は問診により体のどの部分がバランスを
崩しているかを具体的に特定します。
体を崩している原因は人それぞれで、原因が全く違います。
そのため、乱れた自律神経を整えるためには、体の状態に
合わせた個別の治療がどうしても必要になるのです。
鍼灸では、一人一人の体質に合わせた個別対応の治療を
行うことができます。
このような背景から、鍼灸は自律神経のバランスを整えるのに
大変有効な治療と言われているのです。