黄体とは、どのような働きを担っているかをご存知ですか?
黄体とは、排卵後に卵胞が変化して形成される内分泌組織を いい、
黄体ホルモンは、この黄体から分泌されます。
黄体の存在期間は、約2週間(14日)です。
この黄体が存在する2週間に、黄体ホルモンが活発に分泌され、
2週間を経過するとその黄体の機能は急速に衰え、消滅するようになります。
ただし、妊娠が成立した場合は、この黄体は14日以降もずっと 存続し、
黄体は大きく成長することになります。
また、黄体ホルモンは、身体の体温を高める作用があります。
排卵後に基礎体温が上がり、高温期が生じる理由は、
この黄体ホルモンの分泌にあるのです。
そして、黄体ホルモンは、別名プロゲステロンと呼ばれて おります。
先ほど、説明したように黄体ホルモン(プロゲステロン)は、
高温期を安定させる大切な働きを担っております。
この安定した高温期が存在することにより、精子と卵子が受精し、
妊娠が実現するようになります。
プロゲステロンは、エストロゲンと同じように、卵巣から
分泌されるホルモンであり、ともに月経周期を安定させる
役割を担っております。
しかし、ストレスや栄養の偏りなどにより、卵巣機能が低下すると、
黄体形成にも悪影響を及ぼすようになります。
黄体機能が低下すると、安定的な黄体ホルモンが分泌できなくなり、
その影響で高温期を維持でき なくなり、不妊症の大きな原因となります。
エストロゲンは、生理周期の前半部分を安定させる働きがあり、
これに対し、プロゲステロンは、後半部分を安定する役割を担っております。
このように、エストロゲンとプロゲステロンは、ホルモンバランスと
密接な関係があり、この二つのホルモンが安定することによって、
自律神経も安定することになります。