エストロゲンのほかに、代表的な女性ホルモンとして、
プロゲステロン(黄体ホルモン)があります。
通常、女性ホルモンと呼ばれているのは、
エストロゲンとプロゲステロンの二つになります。
エストロゲンは、卵巣機能の安定化と、女性らしい身体を
保つために働くホルモンです。これに対し、プロゲステロンは、
妊娠のときに働くホルモンを言います。
エストロゲンは卵胞で作られ、生理や排卵などの正常な働きと深いつながりがあります。
エストロゲンの分泌が安定することで、生理周期も規則的になり、
ホルモンバランス、つまり身体のバランスも安定することになります。
ホルモンバランスが整うことで、身体のバランスも整うようになります。
ここで言われるホルモンバランスとは、エストロゲンやプロゲステロンの
安定した分泌のことを言います。
よって、エストロゲンやプロゲステロンの分泌量を調べることで、
卵巣などの生殖器官が正常に働いているかを確認出来るということになります。
ここでは、エストロゲンの量を例にとり、
ホルモンバランスが安定に働くための基準値(範囲)を示してみました。
エストロゲンの量は、血液検査で調べることが出来ます。
「p」とは、「ピコ」という単位です。
「ピコ」とは、10の「1兆分の1」の単位になります。
この単位から考えれば、エストロゲンの分泌量は、
本当に微量であることがおわかりかと思います。
もし、エストロゲンが基準値より低い場合には、無排卵、発育不全、
黄体機能不全の可能性が考えられるようになります。
上記の数値は、あくまで目安です。
生理周期によっても数値が大きく異なります。
今、生理周期がどこにあるかについては、基礎体温表を
つけていたとしても、あくまで推測の域に過ぎません。
そのため、血液検査は必ず正確なものとは言いかねる部分もあります。
エストロゲンの分泌の状態を詳しく調べるためには、
血液検査は一回でなく、継続して行う必要があります。
何度、検査しても、基準値から大きくずれる場合は、
生殖器官に疾患を患っている可能性が高いと言えます。