肩井(けんせい)というツボは肩こりに効くツボとして
知られていますが、肩こりと頭痛には密接な関係があります。
デスクワークが主体の人には、もうご存知と思いますが、
肩が凝ると同時に、頭痛も生じやすくなります。
肩に凝りが生じるということは、肩から上の部分、
頭部への血行も悪くなっている可能性が高いのです。
そこで、血流が悪くなった肩のツボを刺激することにより、
頭部への血流もよくなり、頭痛が緩和することになります。
このように肩井(けんせい)と呼ばれるツボは、頭痛の元々の
原因が肩の凝りにある場合に、効果を発揮するツボなのです。
肩井は、首を前に曲げたときに、首の付け根のでっぱる骨(A部)と肩先(B部)の真ん中に位置するツボです。
(左図参照)
肩井のツボの下には、太めの動静脈が走っています。
このツボを刺激することで、頭部や肩の周辺の血流促進に繋がり、頭痛や肩こりの症状を和らげる働きをするのです。
肩井は、肩こりや頭痛の症状だけでなく、歯や首の痛み、
目の疲労の緩和などにも効果を発揮します。
特に、長時間のパソコンや文字を書くことによる、
指や肩の疲れには抜群の効果を発揮するといわれています。
また、五十肩や肩腕症候群、うつや自律神経失調症などの神経疾患の緩和にも
肩井のツボが用いられることがあります。
肩井ツボの効果的な押し方は、次のとおりです。
人差し指、あるいは中指の腹を肩井ツボに当てて、
下へ垂直方向に引き降ろすような感じで押します。
そして、3秒押して3秒離すといった動作を5~6回繰り返します。
少し痛みが走るかと思いますが、気持ちの良い強さで押せばよいかと思います。
もし、刺激が届かない場合には、押す方向を少し身体の前後に変えてみて、
奥の方に「刺激」が得られる方向を探してみてください。
なお、当然ながら、効果には個人差があります。
個人個人効果を確かめながら、刺激することが大切です。
自律神経失調症の症状は、頭痛から肩こり、胃の痛みから手足のしびれ
まで、身体の広範囲にわたります。
単なる肩こりが長引いていると思っていたら、
実は、自律神経失調症だったということもあります。
肩こりが長引いているようでしたら、自律神経失調症も疑ってみてください。