自律神経失調症の症状の緩和に、直接関係ありませんが、 
          ここで取り上げたいツボが風府です。 
風府(ふうふ)の「府」という単語には、集まるという意味があります。
つまり、風府とは、身体の中に侵入した風邪の菌が集まる場所ということになります。
          その名のとおり、風府を刺激することで、風邪の菌を体外に追い出す働きがあるのです。 
また、風府は、頭痛、特に後頭部の痛みを緩和して緊張をほぐす作用があり、
          気管支や肺の働きの活性化にも良いとされています。 

風府は、後頭部と首の境目の太い二本の筋肉に挟まれたくぼみ、つまり、髪の生え際の中央から少し上に位置する場所にあります。 (右図参照)
風府ツボの効果的な押し方は、次のとおりです。
後頭部頭全体を両手で押さえながら、左右の親指でツボに当て、
          首の中心へ向かって、「押す」→「揉む」→「押す」→「揉む」・・・
          を5~10回ほど繰り返します。
押す時の時間は5秒ほど、押す強さは痛くない程度でOKです。
もし、頭がぼんやりとしていた場合にこのツボを刺激して 
          みると、頭がスッキリしてくることがわかるかと思います。 
風邪はもちろん、高血圧が原因で生じた頭痛の緩和にも有効です。
頭痛持ちで、眠れないときなどにも、風府を刺激することで頭がスッキリし、
          リラックスした眠りにつくことができます。
風府ツボの近くには、自律神経失調症に効果があると言われる 
          「風池」や「天柱」と呼ばれるとツボが存在します。
自律神経失調症に効く他のツボと同時に刺激することで、 
          不快な症状をより緩和することができるでしょう。