自律神経失調症は、副交感神経と交感神経の働きに異常を生じています。
副交感神経は、眠るときに働きかける神経ですが、
この神経が乱れることにより、不眠の症状が現れます。
よって、不眠症の症状は、自律神経失調症の代表的な症状の一つでもあるのです。
安眠(あんみん)と呼ばれるツボは、その名のとおり
快眠、熟睡するのに効果的なツボです。
安眠は、首の後ろにあるツボです。
耳の後ろの下に向かって尖っている骨(乳様突起)の出っ張りから、 およそ指の幅一本分下にある部分(うなじとぶつかる辺り)に安眠のツボがあります。
安眠のツボは、不眠症や寝不足のときに刺激するとよいとされています。
特に睡眠不足の場合、このツボの部分が硬く凝っていることが多いです。
ツボを押すと痛みを感じることがあります。
また、自分では不眠症の状態ではないと思っていても、安眠ツボが固く凝っている場合は、
身体が睡眠を求めていることもあります。
今、自分の身体が睡眠を欲しているかを調べる基準にもなるので、
時々、安眠を押してチェックするのもよいでしょう。
人差し指、中指、薬指の3本を使って、全体的にさすってみるか、
親指で5~10回ほど押しながら揉んでもOKです。
また、気持ちが極端に高ぶっていたり、あまりにも疲れすぎて、
なかなか寝付けない時にも、このツボを刺激すると効果を発揮します。
実は、安眠と呼ばれる箇所は奇穴と呼ばれるもので正規のツボではありません。
しかし、安眠は、緊張感をほぐすリラックス効果があり、
疲れた心と身体を整える効果があり、自律神経失調症の緩和にも働きかけます。
また、頭のてっぺんにある百会(ひゃくえ)、
手の甲にある合谷(ごうこく)、
手のひらの労宮(ろうきゅう)、
足の裏にある湧泉(ゆうせん)と呼ばれるツボも不眠に効くツボとして、よく知られています。